住む場所に対する価値観 〜クリエイティブ都市論〜 [2009年読書記録]
読書完了日:2009/06/09
友人紹介の1冊。
一都市ではなく、都市の集合体を「メガ地域」と呼び、
行政や国家というくくりを越えた概念での都市/地域の
魅力を説いています。
都市としての魅力がいかにして増すか?
一つの指標として、ゲイやアーティストの人々の多さがあると言う。
(中身は読んでみてください)
自分が住む所を決める。
その際には様々な価値観が入り込む。
経済的利便性、文化の成熟度、家族/親族/友人との距離、
教育環境、治安、環境、支払金額etc。
住む場所が与える影響が大きいにも関わらず、
上記のような価値観の一つに大きく左右されてしまうことも多い。
日本だと、「支払」と「利便性」の価値観が強すぎるのでは。
「どこに」住むのかということが、
自分の生活、自己実現、ひいては自分のアイデンティティに
どう影響してくるのか?
よく考えてみたい。
※この本の図表で、世界各地の人口、夜間光量(要は経済活動)、
特許、論文引用のある科学者の所在地を世界地図に分布したものがある。
これが興味深い。
特許数の割に、科学者が少なすぎる日本が気になる。
2009年66冊目
【楽天】クリエイティブ都市論
【Amazon】クリエイティブ都市論―創造性は居心地のよい場所を求める
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行政上のコミュニティは崩壊する(既にしている?)かもね。
ちょっと気になっているのは、気候変動とか災害発生頻度とかがこういう都市分析の要因として組み込まれる必要は無いのかなということ。米国はあまり地震は頻繁に起きないイメージだけど、東京は大地震の可能性の確率が高いわけだし。
北海道、東北、長野や北陸は居住地として考えたいと思う今日この頃です。やっぱりどこに住むかは大事だよね。
産業化可能な新技術を開発する科学者をシンガポールに持って行かれて、果たしてイノベーションは日本から生み出せるのだろうか・・・
by tyo (2009-06-11 09:08)