偉大な日本人、フランク安田 〜アラスカ物語〜 [2009年読書記録]
読書完了日:2009/10/28
この本で存在を知ったアラスカで「ジャパニーズモーゼ」と
呼ばれたフランク安田。
そんな彼の一生を描いた小説。
久々に惹き込まれるように読んでしまいました。
医者という名家に生まれながらも両親の死からの没落。
相思相愛の女性との結婚もかなわず、失意のままアメリカへ。
アラスカ警備船の仕事を得るが、疑いをかけられ、
船の救助を成し遂げたにもかかわらず、船を降り、エスキモーの村に。
日本のエスキモーとして認められ、家庭を持つ。
金鉱山探索を行ない、鉱山も見つけてしまう。
ついにはエスキモーのための村を作り、エスキモーの生活を変えた。
しかし、最後は第2次大戦のせいで、収容所へ。
村には帰れたが、結局日本に戻ることもないまま、亡くなる。
壮絶。しかし、凛とした強さ、そして優しさを感じる。
こんな日本人がいたのかと思うと、誇らしくもあり、
今の自分たちがすごく小さく見えてくる。
こんな日本人がいたこと全く知りませんでした。
もっと注目されていいのでは。
周囲の人々のことを想い、工夫をし、新しい扉を開く。
今の日本に必要なことを実践した人のように思える。
2009年117冊目
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