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「里」という思想 [2009年読書記録]


「里」という思想 (新潮選書)

「里」という思想 (新潮選書)

  • 作者: 内山 節
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/09/21
  • メディア: 単行本



読書完了日:2009/01/22

友人のYが下記の通り、絶賛していた1冊。
図書館で借りてみました。

『「里」という思想』を読みました:A certain light:So-net blog
本当に、現代が昔よりも良い社会で、未来はより良い社会になるのか、
という点について、違和感や疑問、不安を覚えている方にはお勧めだと思います。

新聞連載だったということで、1つの話がコンパクトで読みやすい内容です。
4年前の本ですが、2008年個人的ベストワンに挙げようと思った本でした。
購入を考えていますし、しばらくは人に薦める本は、本書になると思います。(笑)

大学を卒業して以来、ビジネス書が中心となっていて、本当10年ぶりぐらいに
哲学書(思想書)の類を読んだ気がします。
正直最初は頭に入ってこなかったが・・・。

なかなか興味深い。

ローカル=里。

当然田舎と言う意味ではないし、安易な地域密着指向でもない。
グローバリズムが抱える不安定性、しかもそれがアメリカ中心の
極めて画一的な指向。

筆者の主張が全面的に正しいとも思えないが、今の自分が置かれている状態、
社会がある不自然な前提が置かれていないかという気づきや
そこを考えるきっかけを与えてくれる。

特に以下の3つの指摘は、ぐさっと来ますねえ。

・20世紀後半から労働は働きがいを感じるものではなくなり、
 つまらなく、消耗するものになっていた。
 労働自体よりも、労働の結果に関心を抱くようになった
 (収入、地位、安定した老後)

・企業は急速に巨大なものになり、多数の人々が、企業で働くことを前提にして、
 自分の人生を考えるようになっていった。
 社会の前提として企業が見なされるようになっていった

・現代社会=気がついてみると、何者かに乗っ取られている社会

ということでなかなか興味深い本の紹介ありがとう、Y君

2009年6冊目

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