「里」という思想 [2009年読書記録]
読書完了日:2009/01/22
友人のYが下記の通り、絶賛していた1冊。
図書館で借りてみました。
『「里」という思想』を読みました:A certain light:So-net blog
本当に、現代が昔よりも良い社会で、未来はより良い社会になるのか、
という点について、違和感や疑問、不安を覚えている方にはお勧めだと思います。
新聞連載だったということで、1つの話がコンパクトで読みやすい内容です。
4年前の本ですが、2008年個人的ベストワンに挙げようと思った本でした。
購入を考えていますし、しばらくは人に薦める本は、本書になると思います。(笑)
大学を卒業して以来、ビジネス書が中心となっていて、本当10年ぶりぐらいに
哲学書(思想書)の類を読んだ気がします。
正直最初は頭に入ってこなかったが・・・。
なかなか興味深い。
ローカル=里。
当然田舎と言う意味ではないし、安易な地域密着指向でもない。
グローバリズムが抱える不安定性、しかもそれがアメリカ中心の
極めて画一的な指向。
筆者の主張が全面的に正しいとも思えないが、今の自分が置かれている状態、
社会がある不自然な前提が置かれていないかという気づきや
そこを考えるきっかけを与えてくれる。
特に以下の3つの指摘は、ぐさっと来ますねえ。
・20世紀後半から労働は働きがいを感じるものではなくなり、
つまらなく、消耗するものになっていた。
労働自体よりも、労働の結果に関心を抱くようになった
(収入、地位、安定した老後)
・企業は急速に巨大なものになり、多数の人々が、企業で働くことを前提にして、
自分の人生を考えるようになっていった。
社会の前提として企業が見なされるようになっていった
・現代社会=気がついてみると、何者かに乗っ取られている社会
ということでなかなか興味深い本の紹介ありがとう、Y君。
2009年6冊目
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