爆発的な成長をマネジメントできるのか? 〜バイラル・ループ〜 [2010年読書記録]
読書完了日:2010/09/26
【きっかけ】
Fans:Fansさんから献本いただいた1冊。
ウィルス感染のように爆発的な急成長。その訳に迫った1冊。
【ポイントメモ】
・ソーシャルメディアの進化。
あの人から流れてきた情報というコンテキスト(文脈)が安心感をもたらす。
・ある一人の人間によって検索・収集された情報が、その人間の人間関係に
基づいてあちこちにばらまかれ、多方向に広がっていく
・バイラルループのハブとなるのは、個人。
・バイラル係数=各メンバーが引き入れるあらたなメンバーの数。
バイラル係数が1なら成長するが成長率は一定。
1を超えていれば加速度的な成長につながる。
・規模拡大時にその速度にインフラが追いつけなくなる時期がある。
そこを乗り越えられるかどうか。
・バイラル・ループ企業
→Webベース、無料
→コンテンツはつくらない。ユーザーがつくる
→明快なコンセプト、直感的で使いやすい
→ユーザーが自発的に製品、サービスを広める
→ネットワーク効果あり
→別のバイラル・ループとの相乗効果
(イーベイとペイパルの関係)
→臨界点を超えるとほぼ無敵。
・Webベース、コンセプトが単純、無料。
→収益化という問題を抱える。広告モデルが通用しないユーザー。
→ソーシャルグラフ(人間関係)の利用。
ユーザーをパートナーとして考える。
【気づき】
若干ネット企業の歴史を振り返る感が強いが、面白い1冊でした。爆発的な成長をユーザーがコンテンツをつくり、自分たちで拡散していく。この部分が非常に面白い。
ユーザーに委ねてしまうので、正直怖さはあると思う。ついつい自分たちの思うようにコントロール、マネジメントしたくなる。そうすると、ユーザーから反発を食らい、場合によっては破綻にも追い込まれる。管理するのではなく、ユーザーではなく、パートナーとして捉え、一緒に動いていく。
マネジメントの新しい形なのかな?ソーシャルメディアとかでは、
そもそもマネジメントという言葉自体もなじまない気もしている。
新しいコンセプトが必要な時期に思える。
2010年55冊目