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残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法 [2010年読書記録]


残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法

残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法

  • 作者: 橘玲
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2010/09/28
  • メディア: 単行本


読書完了日:2010/10/06

いやはや、痛快というか、ばさっりと人間、社会を論じてくれています。
身も蓋もない感じなのが著者流というところでしょう。
下手に「努力すればできる」と煽る本より圧倒的に良い。
良薬なんですが、読む人にとっては劇薬な1冊かも。

自己啓発の流行、能力主義の問題、自分が生まれ育った環境の影響、
遺伝の問題、進化論との関係、コミュニケーション、カルト、自殺率の問題。
それらが絡み合ったこの「残酷な世界」。

なぜこの世界が残酷になってしまったのか?
残酷な世界で「やればできる」とただ闇雲に努力して、結果が出ず
苦しんでいくというスパイラル。

「やってもできない」ことがあることを理解する。
できないことがあるのは悪いことではない。

その上で、

伽藍を捨ててバザールに向かえ!
恐竜の尻尾のなかに頭を探せ!


が著者の主張。内容は是非読んでもらいたい。
狭い考え方の社会、組織で苦しむよりは、
この残酷な世界を楽しく生きていきたい。

そんな想いを強くしてくれる1冊です。

2010年59冊目
タグ:book
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